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北岳で出会った花たち(その14 タカネイワヤナギ)

2008.09.20 12:54  投稿者:ootaminoru

タカネイワヤナギ(ヤナギ科ヤナギ属)

レンゲイワヤナギの南アルプス産のものをタカネイワヤナギと言います。
少し変異があるらしい。

ヤナギと言えば「銀座の柳」と、歌にもなった街路樹や公園の枝垂れ柳を思い出します。落葉高木で枝が枝垂れています。

この枝垂れ柳は中国が原産です。中国から奈良時代に日本の伝わったものです。中国では湿地帯に繁茂していたものです。
この時代に日本に伝わったものに銀杏があります。仏教と共に入ったようです。
中国では特別縁起のよい樹木と考えられていました。
空海が中国へ留学した頃は長安では旅立つ人に柳の枝を折って手渡し送る習慣があったそうです。
甲府城には明治時代以前。即ち廃藩置県以前の時代に現在の山梨県庁と新平和通りの堀(当時は堀で埋め立てて新平和通りになった。)に掛かる門に柳門があった。そして堀の外には柳街通りがあった。甲府城は大手門、山の手門、柳門の三つが城内に出入りする入り口だった。
この柳門も柳を縁起が良いと考える中国からの影響で命名したものだと思われます。

日本の柳は三種類に大別されます。

1 川辺のヤナギ   ネコヤナギ(落葉高木)
2 山野のヤナギ   ヤマネコヤナギ  ヤマヤナギ(落葉高木)
3 高山のヤナギ   レンゲイワヤナギ ミヤマヤナギ エゾマメヤナギ
           (落葉矮小低木)

ここでは高山帯のヤナギが対象です。
 
写真のヤナギはレンゲイワヤナギで、北岳の頂上直下で撮影したものですが、南アルプスに産するものは少し変異していてタカネイワヤナギと言います。
高山のヤナギはいずれも矮小で樹高10から30㎝くらいです。枝や樹は曲がり地面に這うようにして生えています。
それから雌雄異株です。即ち雄の木と雌の木があります。

実が完熟すると種子に綿毛が付いていて風に飛ばされて分散してゆきます。
写真の白いのが綿毛です。

ヤナギ科の植物はその進化の過程(ルーツ)が分かっていません。
どう言ったことかと申しますと、ある地質年代に突然、柳の化石が出現してきてそれ以前の進化の過程を示す中間型が見つからないのです。
言い換えれば柳の親は現在見当たらないそうです。

柳は分類学上は植物界の 被子植物門 双子葉植物網 ヤナギ目の ヤナギ科のヤナギ属のタカネイワヤナギです。
裸子植物門から進化して被子植物門が生まれた事になっています。
ヤナギは今の所、被子植物門の一番原始的な形態をしていて、これ以上遡って原始的な被子植物が見つかっていない。

裸子植物(杉や檜などの針葉樹)は風媒花で風に乗せて花粉を撒き散らし雌の胚珠に受精する。
昆虫や鳥を集める必要がないので雌の生殖器官には蜜腺がない。
ところが被子植物は虫媒花なので昆虫を集める為に蜜腺を持っています。
被子植物のスタンダードは双子葉植物です。
そこまで柳が該当しています。但し、柳の中でヤマナラシ属とケショウヤナギ属は蜜腺を持ちません。即ち、風媒花で裸子植物の形質になっています。

単子葉植物のイネ科は風媒花ではないかと言われる方も居られるでしょうが
単子葉植物は被子植物の双子葉植物(蜜腺のある虫媒花)から後年、枝分かれしたものでコショウ目、クスノキ目、モクレン目、スイレン目に分類される植物と共に原始的双子葉植物から分化して来たとする説が出されています。
イネ科に裸子植物の風媒花の形質が伝わったと解釈するそうです。

近年、特に1990年代に入って植物の分類学はそれまでの形態から植物を分類したり進化の過程を推理して系統立てた方法からAPG分類体系に替わりつつあります。APG体系とはゲノム解析の新しい技術の発展を基にした植物分類体系です。新しいこの体系は葉緑体の中の遺伝子を解析(DNAの塩基配列)するものです。
このような方法でヤナギの進化について新しい発見や系統が示される日が来るかもしれません。

以上の話は数年前に科学雑誌、「ニュウトン」に掲載された記事を読みましたがその要約です。


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コメント(1) | この記事のURL | カテゴリー:四季・レジャー

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