名木ツアー 3
2014.10.26 11:06 投稿者:ぶどうおばさん
「巨樹名木学習講座」の第5回目が行われました。
今回は河口湖町と大月市にある3ヶ所の名木を訪れます。
忍草浅間神社のイチイ群
浅利の千本松
勝山中学校記念樹アカマツ
忍草浅間神社のイチイ群 (河口湖町忍野村) 県指定天然記念物
境内には高さ20mのイチイの巨木が16株群集しています。イチイは
アララギともヘダとも呼ばれ中部地方以北に分布する雌雄異株の木です
葉はモミの木のような形で初秋に1cm程の赤い実をつけます。
たわわに付いた赤い実は秋の陽を受け透けて輝き、葉の緑とのコントラ
ストが美しく背景にはケヤキの黄と青空がくっきりと浮かびます。
浅利の千本松 (大月市浅利) 大月市指定天然記念物
アカマツの突然変異種で根元付近でほうき状に枝分かれする多行松(た
ぎょうしょう)。山に自生するものは「美し松」(ウツクシマツ)と呼
ばれ園芸品種としての多行松より樹高が高いそうで、この美し松は樹高
13mで地上2mあたりで多くの枝に分かれているそうです。樹齢2百
~3百年のようで、人の手による剪定はしていないとの事です。
勝山中学校記念樹アカマツ (河口湖町勝山) 町指定天然記念物
明治17年に創立記念樹として植えられ約50年後に現在の場所に移植
されました。中学校の校舎前にあり木は小ぶりですが毎日中学生の目に
触れ清掃も行き届いているようです。
同行の樹木医の方はこのアカマツの健康診断のやり方を見せて下さり、
幹に小さくあけた穴からヤニが浸み出してくる速度や量を測り、良好な
状態かどうかをチェックしておられました。ヤニが少ない場合は松枯れ
を案じ樹幹注入を行うのだそうですが、これを実施出来る技術を持つ人
は県内にはまだ少ないそうです。
樹齢200年以上という樹を健全な状態に保つ事は本当に難しいのだなと感じます。主幹の一部空洞化が分かったりマツノザイセンチュウの恐れがあるという場合も、荒々しい剪定や樹幹注入は返って木を枯らせてしまう事があるそうで、正しい判断の困難さが伝わって来ます。県や市指定の天然記念物に心を配り、山々の木全体の状態にも注意を払うという緑の相談所の役割の大切さを知るツアーでした。
(1枚目の写真 忍草浅間神社のイチイ群
赤く色づいたイチイの実、背景の黄色はケヤキ)
(2枚目の写真 浅利の千本松
山の急斜面にある笠のように枝が広がったアカマツ)
(3枚目の写真 勝山中学校記念樹アカマツ)
2014年10月25日撮影
コメント(0) | この記事のURL | カテゴリー:イベント・祭
※ボタンをクリックしてもコメントフォームが開かない方は、
お使いのブラウザのポップアップブロック機能を解除してください。
コメント