「太陽光発電」講演
2008.11.26 20:56 投稿者:ぶどうおばさん
今日(11/26)は、県立文学館で【環境講演会】があった。
講演は2つ、 1つは『山梨の森林と私達のくらし』
もう1つは『未来を創る太陽光発電、その現状と今後の方向性』
というものだった。
1つ目の講演は、農学博士の長池氏が、”今、山梨の森林で起きてること”を説明され
た。北岳や櫛形山のスライドを紹介しながら、動物(おそらくシカ)の食害により、
櫛形山のアヤメも今年は数株しか咲かなかったこと、北岳では2700m付近でも
シカが目撃され、高山植物は減少し、樹木も樹皮をはがれ立ち枯れる状況になって
いることを説明してくださった。
シカの害は、シカの数が増えていることによるものではあるが、冬の雪が少ないため
高い山にまで登る事が出来、食料も確保出来て子供のシカが餓死する率も減り、その
一方、狩猟者が高齢化したという事の結果のようだ。
そしてその原因のもとをたどると、やはり”地球温暖化”に深くかかわっているとのこ
と。
山梨は、県の面積の78%が森林だそうだ。
そして、世界の森林に関しては、減少化傾向にあるという話だった。
森の役割は、•生物の多様性
•地球環境保全
•土砂災害を防ぐ などがある。
現在、日本の木材自給率は2割。残りを輸入に頼っているが、いつまで輸入を続ける
事が可能なのか?
私達は、これから森林とどうつきあってゆくのか?
講演はいろいろな問題点について分かり易く進められた。
私達のすべきことは、《適切な管理(間伐などの)》《適切な利用》《長い目で見て
ゆく事》などだとお聞きした。
2つ目の講演は、”太陽光発電がなぜ必要か?現状はどうであるか?”を、NTT関係の
田中氏が話された。
燃料電池を20年前から研究されてきて、地球の温暖化を防止するにはどうしたら
良いか長年取り組んでこられた方だそうだ。
「現在、”地球温暖化を防ごう”という言葉はよく耳にするが、大量生産•大量消費•
大量廃棄の時代は変わっていない」と、話される。
温暖化が進むと北極の氷が解ける。私は、”氷が解けると海面が上昇し海に埋没する
島や陸地があるから良くない” という認識しか持っていなかったのだが、田中氏に
よると、「北極の氷は、宇宙からの熱を反射しているので、氷がなくなると熱が海
の中にため込まれ、流れず、よどむ」という話で、驚いた。
地球全体の温暖化を防ぐためには、やはり化石燃料に頼らないシステムが必要で、
その内わけは、太陽光発電,風力発電,廃棄物発電,バイオマス発電などだ。
それらは新エネルギーと呼ばれるものらしい。
日本では、全国で2カ所国家プロジェクトで太陽光発電をやっているところがあり、
▶山梨県北杜市
▶北海道稚内市 だそうである。
(下の写真1枚目は、太陽光発電の講演風景)
北杜市の特徴は、いろんな素材を使った全ての太陽電池を設置し、研究•実験して
いる施設だとのこと。
太陽電池にも、シリコンや化合物半導体や、研究の段階の有機半導体などからなる
様々な種類があるらしい。
これらを設置し試し、中には、太陽を追尾して向きを変えて行く設備や、太陽光を
レンズを使って集め700倍に高めてから充電、というものもある、と、スライド
を見せて話してくださった。
日本は2005年以降、太陽光発電システム導入量がドイツに抜かれ、世界第2位
になっているが、行政が制度でバックアップ(今は設備に要した費用が回収できる
のは一般家庭は27年かかるといわれているらしい)をし、経済性を高め、全電力
に占める再生可能エネルギーの割合を増やしていくことが大切だ、という講演の内
容は、よく理解できた。
久しぶりに、充実した楽しい講演を聞かせて頂いた。
(下の写真2枚目は、文学館の池、今日の様子)
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